わたしは国分町のキャバクラで働いている。長年勤めていたお店が閉店することになって、もう残り2日。本当にあっという間だった。水商売を辞めることになって、辞める時になってお客さんのありがたみや人間性がわかってきた。今まで深くまでは考えたことがなかったけど、自分が思っている以上に素敵なお客さんばかりだったんだなと思った。先週は青森からわたしが最後なのでわざわざわたしに会うためだけに仙台に来て、お店に来てくれた。そんなにしょっちゅう来ていたわけじゃなかったけど、わざわざ来てくれるぐらいそのお客さんにわたしは愛されていたんだなと思った。今日も、盛岡から来てくれた人がいた。その人は仕事を終えて、新幹線でわざわざ飲むためだけに来てくれて、明日の朝一で帰って普通にお仕事があるって言っていた。本当にびっくりした。本当にわたしに会うためだけに時間も労力もお金もかけて来てくれただなんて、感激した。そのお客さんはいつもは仙台に出張があって来ていて、そのついでにお店に寄ってくれていた。だから、ついでに来てくれてるだけだしなぁって思っていたから、そこまでして会いに来てくれるほど、愛されていたことに幸せを感じた。キャバ嬢人生、ずっと成績がイコールわたしの価値みたいな考えがあったけれど、今辞める直前になって、成績だけがわたしの価値じゃなかったんだなと思った。こんなに素敵なお客さんがたくさんいて、わたしってすごく幸せ者だし、そんな人たちに囲まれているわたしにもそれぐらい価値があるのかなと思える。
© 仙台国分町キャバクラ派遣アシスト All Rights Reserved.